大学のゼミのように、複数の専門分野の中から生徒が自ら選んだ講座に所属し、課題を設定します。情報収集・整理分析・発表を通じ、社会で生きる力を育むための主体的・対話的な深い学びを展開しています。
国語科
「好きなもの、得意なことを学びにしたら楽しい!」というテーマを掲げて、自分の「好き」について探究していきます。自分が大好きなものから問いを見つけだし、「それを探究することは、誰に、どんな風に役に立つの?」を考えながら、自分も周りも幸せになる探究を目指します。①マンダラートで自分を知る②小説やアニメ映画を題材にして探究手法を学ぶワークの後、いよいよ自分で好きなものから問いを立て、探究がスタートです。現在、スポーツ、マンガ、ドラマ、ゲーム、YouTube、K-POP……などなど、生徒たちからはたくさんの「好き」を聞くことができています。どんな探究になるのか、楽しみにしています。
数学科
誰もが一度は思うこと「算数と数学はどこが違うのか?」の自分だけの答えを探してみよう!を合い言葉に、過去の自分が解いたであろう入試問題を「算数」と新しく習った「数学」の両方で解いて、「過去の自分」「現在の自分」とつながる瞬間に答えがあるかもしれない。究極の探究をするファーストシーズン。そして、「生徒」としての自分、「先生」になった自分、の両方につながって、インプットとアウトプットをすることで見えてくる世界を旅するセカンドシーズンへと学びを深めていきます。
【身につけたい力】
①観察し、状況を把握する力。
②観察によって得た情報をもとに仮説を立てることができる力。
③どうなりたいかというビジョンに対し最速でたどり着ける選択肢が選べる力。
④選択した事柄を実行する力。
⑤選択の段階で、状況変化に伴い、実行したことがうまくいかないこともある。そのとき、失敗を気にしすぎず、大胆に実行できる力。
社会科
学校周辺を散策し、地域の歴史遺産を発見する講座です。皇居(旧江戸城)の外濠に面した三輪田学園の周辺には、市谷亀岡八幡宮、牛込見附跡、田安門など由緒ある史跡が数多く存在しています。受講者は、散策をふまえて各自が興味を持った歴史遺産について調査・研究し、研究発表とレポートの作成をおこないます。散策と研究発表をほぼ隔週で繰り返しています。
【この講座で身につけたい5つの力】
①学校周辺の地理や歴史に興味を持ち、理解する力
②研究価値のある適切なテーマ(問い)を設定する力
③基本的な技法にもとづいて調査・研究する力
④研究上のルールやマナーを守って研究成果を発表する力
⑤研究成果を論理的な文章にまとめる力
環境問題、国際紛争、さまざまな格差・不平等など、世界には人々が連帯して取り組まなければならない課題が多くあります。この講座は、そうした問題を「自分ごと」としてとらえて背景を分析し、解決の方法を考えることを目標としています。初めの数回は、複数の新聞記事の紙面比較などを通して論点の把握に努めます。ある程度知識が深まった段階で、適切なテーマを設定し、最終的にはニュース番組の形式で研究成果をまとめていきます。
【この講座で身につけたい5つの力】
①現代社会の諸問題に興味を持ち、その背景を探究する力
②研究価値のある適切なテーマ(問い)を設定する力
③基本的な技法にもとづいて調査・研究する力
④他の人と協同して研究成果をまとめる力。
⑤研究成果を適切な方法で他の人にわかりやすく伝える力。
模擬国連とは、生徒の皆さんが国連大使になりきって、国際連合を真似る形で会議を行う活動です。
国際連合で実際に取り上げられている議題について、その問題点や論点に関する情報を調べ、各国の大使としてどのように会議にアプローチをするかを考えることで、調査力・探究力を身に付けるとともに、国際社会の「いま」への理解を深めます。また、会議の中でスピーチをしたり、他の大使と議論を重ねたりすることで、発信力の育成を図ります。
三輪田学園には、放課後講座としても「模擬国連講座」があります。放課後講座に参加している中2~高2の生徒とも交流の機会を持ち、最終的には他校生も参加する外部の会議に参加することを目標とします。
【この講座で身に付けたい5つの力】
①国際社会・情勢に興味を持ち、理解する力
②研究価値のある適切なテーマ(問い)を設定する力
③基本的な技法に基づいて調査・研究する力
④研究上のルールやマナーを守って研究成果を発表する力
⑤研究成果を適切な方法で他の人にわかりやすく伝える力
英語科
中2、中3ともに、基礎から始めて、自主的な探究力を養っていきます。
様々な活動を通して、考え、調べ、発信する力を磨きます。
幅広く興味を持ち、疑問に思ったことを深く考え、自分の考えや答えを持つことが一番の目標です。幅広く情報を得たり、発信するためには、英語は非常に有益なツールとなります。英語を駆使して情報収集と発信力に磨きをかけていきます。
日本国内だけでなく、世界で起きている出来事にも目を向けて、自分の興味の幅を広げていきます。自ら問いを持ち、リサーチやディスカッションを通して考えを深めていきます。特にディベートを通して、自分の意見を論理的にアウトプット(Writing & Speaking)する力を磨いていきます。
理科
中学2・3年生の理科HUBは、『生活と科学』がテーマの探求活動です。私たちの日常生活は科学技術によって支えられています。「どうしてなのか」「この問題をどうにかしたい」「こういうものがあったら便利なのに」といった出発点から、その解決策として科学が使われています。
ただ、皆さんが何か疑問を抱いても、多くの疑問が単語を入れて検索すればすぐに答えが見つかってしまう便利な世の中になっています。一つの答えが見つかり満足することなく、そこから新たな疑問を見つけ、さらに一歩踏み込むこんで新しい道を切り拓くことができるかが理科の探究の肝になります。そのための考え方や手法を少しずつ身につけていきます。時には、博物館の訪問や企業のセミナーとコラボレーションしたりして、より具体的なイメージから身近な理科へ活動を落とし込んでいきます。中学2年と3年では扱う内容や分野、視点や切り口を変え、プレゼンテーションの力も養っていきます。未来の皆さんが私達の生活をより良い方向に導いてくださることを期待しています!
体育科
「Hotai Inquiry(保健探究)」の魅力は何をどう調べても良いこと!
だけど、自由に調べていいが探究で1番難しい課題です。
「Hotai Inquiry(保健探究)」では、その前段階として様々なテーマをもとにグループで探究活動を行い、何度もプレゼンテーションを行っていきます。
時には、企業とコラボし一緒に研究をしたり、最終プレゼンテーションの講評をしてもらうなど普段の授業では体験できないことにチャレンジしていきます。
今回企業と睡眠についての研究をし、中学副生徒会長がその研究成果を公約に掲げるなど探究の輪は確実に広がっています。
「教員も生徒と一緒に探究し、成長していく」そんな探究の授業を目指しています。
芸術科
(音楽)
音楽を表現することはまさに探究です。
生徒の探究したいテーマを尊重して、個人やグループで取り組んでいます。
最初は漠然としていますが、自分の興味のあることにスポットをあて、生徒や教員とのコミュニケーションを通して徐々に形になっていきます。
その過程は学びの大きな喜びであり、楽しい!と感じる瞬間です。
【探究テーマの紹介】
・四手連弾で映画音楽メドレーに挑戦
・テーマを決めて作曲。歌詞制作、DTMで重ね撮り、実際に楽器も演奏して、工夫して創作。iPadで全て行います。
・合唱で、敢えて自分の声とは違う音域を演奏して発声法を研究。
・ボカロ48種類の分類、音楽と絵画(ドビュッシーの海など)、ゲーム音楽、アニメ音楽。
・クラシックギターやトランペットなど、初めての楽器での演奏。
最後の授業では講堂でパワポを使ってプレゼンをします。演奏は必ず行います。
発表会という大きな目標に向けて探究心を育みます。
音楽を演奏することは音楽を探究すること、音楽美を求めることです。
芸術科
(美術)
美術HUBでは、各自でテーマを決め、調べ、資料を集め、作品制作・発表をします。
自分の好きなことや気になることから、もっと深めたい・調べてみたいテーマを見つけるためには、自分の内面をみつめることが必要です。
作品制作・発表をするためには、伝え方など外の世界を意識しなくてはいけません。
授業よりも長い時間をかけて1つの作品に向き合うことは貴重な経験となり、豊かな表現力を養います。
家庭科
人・環境・地域へ配慮した消費行動を「エシカル消費」と言います。
私たちの生活は、様々な資源(モノ・サービス)を利用することで成り立っています。その一方で、地球環境や人権など、消費の背景には様々な社会課題があります。
「どんな選択・工夫をすれば、エシカルな生活ができるのか?」を考え、実践していくことが、エシカルHUBの醍醐味です。
本・新聞・絵本など様々な媒体から学び、友人と対話する、企業にインタビューする、アップサイクルなものづくりに挑戦するなど、五感をフルに使って、自分なりのエシカルを探究していきます。学んだことは、身の回りの大人や子どもたちに伝えていきます。エシカルが特別ではない、あたり前な選択になることを願っています。
情報科
情報社会になり、情報機器やネットワークの利用がライフラインの一つとして考えられるようになりました。そんな社会において、よりよいシステムを作り出すことの重要性は日々高まっています。
システムを作り出すと言えば、以前は専門家だけの領域でした。しかし、現在では小学生からプログラムに触れ、学ぶ機会が得られるようになりました。
そこで情報のHUBでは、プログラム制御でレゴを動かす、ドローンを飛ばす等の体験を提供します。このような課題を楽しみながら、論理的思考が問題解決力に結びつく事を学びます。