三輪田学園の校舎は2010年に全面改築され耐震性も優れていますが、施設の充実だけでは災害対策は万全とはなりません。三輪田学園では、「生徒の防災意識」の向上こそが最も重要な災害対策と考えています。そのため、年間複数回の避難訓練や経路別集団帰宅訓練の実施、災害対応マップの配布、災害掲示板の利用訓練など、日頃から災害に対する意識を持てるよう、防災教育に力を入れています。
万一に備え、施設だけでなく、防災設備の整備にも力を入れています。緊急地震速報装置(放送が聞こえにくい体育館、音楽室、プール、講堂などには、緊急地震速報を受信すると赤色灯が回転するようになっています)はもちろん、全校生徒が3日間生活できるだけの食料や簡易マット、保温シート、毛布などを準備しています。非常用の食料は、乾パンや水のほか、レスキューフードを用意してあります。
また、ライフラインが途絶えた状況を想定し、ランタンやカセットコンロのほか、マンホール直結の仮設トイレ(10器)も備え、利用の際にはプールの水が使用できるようになっています。
三輪田学園では、各学期に1回以上の避難訓練を実施しています。避難訓練の際には災害掲示板も利用し、生徒・教職員はもちろん、保護者の方にもご協力頂いて学校全体で情報共有を行った訓練を行っています。
さらに、災害時等の帰宅に備え、利用路線・地域ごとに集団帰宅グループを作り、集団帰宅訓練も実施しています。
三輪田学園での緊急時における情報提供は、学園ホームページでの緊急告知と緊急メール配信が基本となっています。また、大規模災害発生時には、上記に加え、インターネットを利用した災害掲示板で生徒・保護者・教員間での連絡ができるようになっています。この災害掲示板は、いざという時に慌てずに利用できるよう、避難訓練と同時に運用訓練が行われています。
東京都私立中学高等学校協会では、私立学校のネットワークを生かして、「登下校時の緊急避難校ネットワーク」のシステムを確立しています。これは震災等で交通機関がほぼ全面的に動かなくなった際に、自校・他校の生徒に関わらず、生徒を優先して受け入れるという仕組みです。自校の生徒が保護された場合、受け入れ校が「避難校ネット」に登録して、保護者ならびに学校が情報を共有できます。
三輪田学園では、校内各所にAEDを設置し、全教職員が使えるように、定期的に、AED講習会を実施しています。さらに、東京消防庁から講師を招いて、救命技能講習会を実施し、多くの教職員が「救命技能認定証」を受けています。
三輪田学園では生徒の登下校の状況を保護者にメール等でお知らせするシステムを導入しています。玄関を通過すると、ICタグを感知し、自動的に保護者の方にメールが配信されるシステムです。登下校確認メールは、中学1年生は全員が、中2以上の学年では希望者が利用しています。